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読んだ記事:Air Race E & Electric plane

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www.airbus.com

ざっくりいうとプロペラ機を電池飛行機にリメイクしたというお話。
80年代から90年代におけるslab-wing型機体のレースで勝利を収め引退した“White Lightning”に第2の人生を歩ませることにしたのだ。
Condor AviationのトップMartyn Wisemanはこの機体を手に入れリメイクを行うことにした。
この機体は今では古くなったものの依然として人気のある welded-tube-steel fuselageというワイドボディ型で翼は繊維で覆われた木製、そして燃料タンクは一般的な飛行機同様エンジンの後ろについているというモデルだった。
これをCondor AviationのメンバーはAir Race E*1に向けて、ピストンエンジンは継続的な電力供給を可能とする2重反転プロペラ伝動機構Contra-Electric’s twin-motorに、燃料タンクは最大20kWhのバッテリに取り替えた。
電気モータは重さと出力のバランスがピストンエンジンに比べて良いっぽい。
まずは流通しているパーツでリメイクし当時のWhite Lightningのパフォーマンスを再現すること、次にAir Race Eに出せるだけの推進力システムをデザインすることが課題だとMartynは語っている。

ちなみにこのAir Race EにはCondor Aviation以外にも、数多くのチームが参加することになっており、参加者の面々はプロや航空宇宙工学の学生から趣味での参加者といった具合に幅広い。そしてレースに使う機体も既存のものをリメイクするチームもいればゼロから作るチームもいるようだ。
とはいえ、参加チームの機体は固定翼機でフロントエンジンでオール電化の機体に収束すると思われる。というのも、レースは同じコースを8周するのだが、機体が同じくらいの大きさであることや旧来の機体とパフォーマンスが比較できる必要があるからだ。

今回のAir Race Eに向けて各チーム自由に機体設計をしていることについて、レースのCEO Jeff Zaltmanは「競技への意欲はエレクトリック・フライトの技術を正しい方向へ発展させるだろう」と期待を滲ませている。

*1:2020年に開催予定の世界初となるオール電化の機体によるレースのこと。