ご注文は進捗ですか?

気になったことを結論が出ないまま置いたりしています。ときどき進捗も置く。

芋けんぴと仲良くなる話。

ゐゑーーーーーゐ!

こんばんは。
唐突ですが、中の人は芋けんぴが大好物です。
さっきも食べていたのですが、芋けんぴのことが好きな割には芋けんぴのことをまるで知らないことに気が付き、これを機会に仲良くなりたいと思い立ってこのエントリを書いています。

ではさっそくいってみよー!

芋けんぴとは

いつも美味しさとささやかな幸せをくれる芋けんぴですが、発祥を知っていますか?中の人は知りませんでした。「けんぴ」って何か知っていますか?中の人は知りませんでした。高知県のサツマイモ生産量を知っていますか?中の人はry
どうでもいいのですが、CiNiiで「芋けんぴ」を検索すると4件の論文がヒットします。*1

芋けんぴの発祥

芋けんぴは意外なことに高知県発祥の揚げ菓子でした。しかもその歴史は江戸時代にまで遡るのだとか。柵状に切られた見た目がけんぴという干し菓子に似ていることからこの名前になったそうです。当時の芋けんぴは今とは異なり、お手軽なお菓子ではなく、ハレの日に食べるお菓子でした。理由は「油って高価ですのん。」以降で書きます。
江戸時代中期に薩摩からサツマイモが伝えられた土佐は温暖な気候であり、サツマイモの生育に適した地域でした。また、台風の進路に被ることの多い地域ではありましたが、サツマイモは地面を這うようにして生育するので、ほかの作物に比べて被害の少なく、重要な食糧でした。*2

「けんぴ」ってなんぞや

「堅干」とも書かれるもので、小麦粉と砂糖を練り固めて柵状に切って焼き上げた干し菓子のことです。作り方も含めて和菓子屋さんが漫画を公開しています。短いので、ぜひ読んでみてください。*3
http://www.nishigawaya.co.jp/pdf/tosakenpimonogatari.pdf
なんと平安時代から伝わる干し菓子なんですって。*4

現在の高知県のサツマイモ生産量

2017年では全国9位で全国生産量に占める割合は0.9%となっています。
1位は鹿児島県で全国の生産の34.9%を占めています。圧倒的です。
2位は茨城県で21.7%となっており、3位の千葉県のシェア12.5%に大差をつけています。上位2県で全国生産量の半分以上を生産していました。*5強い。

油って高価ですのん。

芋けんぴがハレの日に食されるお菓子だったのはなぜなのか。芋けんぴは揚げ菓子なので調理に油を必要としますが、江戸時代の油は一般的には高価なものでした。搾油技術の問題で当時の江戸の町では菜種油が量産されるようになるまで油は貴重な「燃料」でした。*6おそらく高知でもそうだったと考えられます。菜種自体は紀元前には日本に伝来していましたが、西日本に普及しだしたのは16世紀後半ごろであり、全国的な普及は19世紀頃でした。*7

江戸の油と屋台。時々火災。

江戸時代の油事情を書きましたが、江戸の町の油事情はどうだったのでしょうか。江戸時代に入ると、平和になり庶民の食生活も向上しました。これまでのように明日の食事にも事欠く生活から「食事を楽しむ」余裕をもてるようになりました。そんな江戸の町では屋台が発展します。江戸の屋台では寿司・そば・てんぷらの3つが非常に人気であったそうです。江戸前寿司の屋台なんかは時代劇などで見たことがある人も多いでしょう。

てんぷらと屋台

てんぷらが人気メニューとして定着した理由は、当時の食事にしては手軽でハイカロリーだったことにあります。屋台営業で花開いたのは江戸では屋内のてんぷら営業が禁止されていたためです。てんぷらは高温の油を大量に用います。そして江戸は100万人都市です。当然、火災になればシャレになりません。したがって、屋台での営業にならざるを得なかったのです。*8

江戸の火事事情

実際に江戸では火事が頻繁に起こっていました。

天正 18 年(1590)、徳川家康が江戸に入部してから明暦の大火に至る 67 年間のうち、合計 140件もの火事が江戸に発生している。そのうち武家屋敷からの出火が 56 件、民家からが 19 件、寺社からの出火が 15 件と不明が 50 件ある。

なぜこんなに火事が多かったのかというと、当時は茅葺が多かったということも原因の一つではありましたが、それ以上に大阪や京都と比べても火災件数が多かったのには江戸の地理的特徴が大きく関係してました。

第一には、冬から春先に北ないし北西の冷たい季節風「空っ風」が吹き続け、数十日ものあいだ、一滴の雨も降らない場合、第二には、春先または秋口において日本海を通る強い低気圧のため、「春一番」と呼ばれる南風が吹く場合である。現に大火は太陽暦3月がもっとも多い反面、8月には一度も火災は起きず、春も4月以降は極端に減少した。

内閣府防災担当作成資料『災害教訓の継承に関する専門調査会報告書原案「1657 明暦の江戸大火」』から引用しました。p.11には明暦の大火以降の大火が表形式で整理されています。引用資料のタイトルに「」が含まれる場合、『』の中に「」が入ることになるが、それでいいのだろうか。この場合の表記ルールはあるのかね?
http://www.bousai.go.jp/kohou/oshirase/h15/pdf/2-7.pdf

明暦の大火と屋台

江戸史最大の火災として有名な明暦の大火ですが、この火災は実に江戸の町の60%を焼きました。江戸城もこの火災で焼かれました。
大火のあとの江戸には復興のために多くの職人などがいました。そんな彼らに手軽さでウケたのが屋台です。*9そして、寿司やそばに並んで、ハイカロリー・手軽・安いの3拍子揃ったてんぷらは江戸の人気メニューとなったのでした。今でいうファストフード的な感じですね。

おわり!

つかれた。これで芋けんぴがますますおいしく食べられそうです!
今回は珍しく短めで終わります。

*1:CiNii「芋けんぴCiNii Articles 検索 -  芋けんぴ

*2:芋屋金次郎HP www.imokin.co.jp

*3:菓子匠西川屋老舗 www.nishigawaya.co.jp

*4:芋屋金次郎HP www.imokin.co.jp

*5:region-case.com

*6:こちらのサイトを参照されたい。 www.jeinou.com

*7:山中油店より。 山中油店

*8:油屋の歴史40 油屋の歴史40

*9:油屋の歴史40 油屋の歴史40

冬なので寒さと尿意の関係を調べてみた。

ゐゑーーーーーゐ!(しばらくは定番のあいさつこれにしようと思う。アイドル気取り厨

こんばんは。今回は寒さと尿意の関係を調べてみました。
一度は抱いたことのある疑問であり、答えらしきものを一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
深く調べたことはないので、ちょっと調べてみました。
ついさっき実体験をして改めて「なんでかな」と気になっただけなんですが…。
ある一定の気温(又は体感温度)を境にお手洗いに行く回数が急増するとかあったらおもしろいですよね*1。誰か統計調査してないかな…
結論だけ知りたい人はこれを読んでください。一問一答形式で面白いです。
http://s-igaku.umin.jp/DATA/64_01/64_01_01.pdf

ググる

ググる」はもはや現代人のたしなみですね。ということで、現代人らしくググるとこんなことが書かれていました。

信州大学医学部泌尿器科学教室にて、精力的な研究が行われています。ラットを室温28度から4度の冷所環境へ移動した場合、はじめは頻尿が誘発され、その後は徐々に頻尿が改善し、再び28度の室温に戻すと正常な排尿サイクルに戻る…

blog.goo.ne.jp

なにやら面白そうな予感がしてきました。さらにこんなことまで書いてありました。

この「寒冷刺激による頻尿」は皮膚(主に背中や下肢、下腹部など)に存在するセンサーを介すること[2]、閉経ラットモデルではこのセンサーが異常増加していること[3]も明らかにされました。

これは絶対面白い話だと確信しました。こんな面白い話をこのまま終わらせるわけにはいかないので、元ページの脚注から論文に飛びます。元ページで論文のネタバレしているので調べなおす意味無くない?

寒いところで膀胱が反応しがち問題

早速元ページ脚注[1]からリンク先に飛びます。少し古めの2008年のものです。
これ以降は、医学的知識のない人間が医学論文を日本語に訳しつつ読んでまとめたものです。誤り等があると思いますので、訳しミスや内容的誤りがあればガンガン指摘してください。
先にいっておくと、この後何度も出てくる「レシニフェラトキシン感受神経」が正しい訳語なのかはわかりません。「resiniferatoxin-sensitive nerves」の直訳です。
www.ncbi.nlm.nih.gov
信州大の論文『Cold environmental stress induces detrusor overactivity via resiniferatoxin-sensitive nerves in conscious rats.』のabstractが出てきます。この論文は、タイトルにもある通り、寒いところではレシニフェラトキシン*2感受神経を介して排尿筋*3が過活動になるということを研究したものです。レシニフェラトキシンは無髄C線維*4をブロックする物質です。

目的

寒冷環境が膀胱の過活動を誘発しているのかを調べる。レシニフェラトキシン(RTX)感受神経の役割に関して実験を行った。

手法

実験の3日前に12匹のメスのラットの膀胱に管(カニューレ)を付けた。うち6匹には実験24時間前にRTXを投与した。実験では、ラットをまず室温24℃に20分間置いておき、その後4℃に40分間放置してから再度室温24℃に20分間放置した。その際のラットの排尿量を計測した。また、膀胱のレシニフェラトキシン感受神経は免疫組織化学染色によりその構造が可視化されている。

結果

この実験では寒さが膀胱の過活動を誘発していることが明らかにされたが、RTXを投与されているラットはRTXを投与されていないラットよりも膀胱の過活動の程度が極めて低かった(siginificantly mitigated)。そして、RTXを投与されていないラットは、S100*5やカルシトニン*6遺伝子関連のアミノ酸で標識された膀胱のレシニフェラトキシン感受神経構造がはっきりと見られた。一方で、RTXを投与されているラットにはほとんど見られなかった。

結論

膀胱の過活動は寒冷環境が引き起こしている。
そして、その膀胱の過活動はレシニフェラトキシン感受神経を介している可能性が示された。

わかる。(明察)

つまり、レシニフェラトキシンはその感受神経に作用し、膀胱の過活動の原因である寒い環境が引き起こす頻尿は抑制可能かも。そうだとすると、頻尿を回避するという点で、寝ている間の失禁を回避できることになり、介護者をはじめ高齢者には有用ですね。

頻尿センサが膀胱を過活動させている問題

どうやら寒さを感じると膀胱の活動を活発化させるセンサの役割を果たしているものがあるそうです。abstract内ではreceptorと表現されているものです。今回の論文はちょっと新しくなって2010年のものです。
www.ncbi.nlm.nih.gov

目的

寒冷下で活発化するThe Transient Receptor Potential Melastatin (TRPM)8 channel*7は膀胱の過活動に関係していると言われてきたので、寒さにより皮膚上の受容体(頻尿センサ)が発する刺激が膀胱の過活動を引き起こし得るのかを皮膚上のTRPM8の発現を観察することで調べる。

手法

TRPM8を染色する蛍光染色法をラットの脚と背中に施し、膀胱内圧測定(cystometry)を継続的に行う。測定項目は、排尿間隔(Voiding interval/以下「VI」)・排尿量(micturition volume/以下「MV」)・膀胱の容量(bladder capacity/以下「BC」)であり、スースーする液体(menthol solution)をマーキングした脚と背中にスプレーする。スプレーする前後の項目値を測定する。

結果

蛍光染色法による分析で、マーキングした脚と背中にTRPM8が発現することが明らかになった。TRPM8陽性受容体(TRPM8-positive receptors)の発現に関しては、脚と背中で大きな差はなく、また生理食塩水は膀胱内圧測定のパラメータの大きな変化に関与してはいなかった。いよいよ何を言っているのかわからないが、スースーする液体を吹きかけた結果、TRPM8の発現に部位による差はみられなかったということらしい。生理食塩水はどこから出てきたのだろうか…そして、脚には50%と99%のスースー液を、背中には99%のスースー液をかけたあとでは、測定項目VI・MV・BCは著しく減少した。

結論

TRPM8はラットの皮膚上に発現した。スースー液のスプレーにより皮膚誘発性の過活動膀胱に至ったことから、頻尿はTRPM8受容体の刺激を介しているものである。
※ここは英文の構造がよく分からなかったので、意訳してあります。意訳になっているのかもよく分からないので、原文を載せておきます。

Spraying menthol solution onto the skin-induced detrusor activity, an effect we suggest is mediated by stimulation of TRPM8 receptors.

わかる。(博識)

医学的知識はないので詳細な機序はわかりませんが、測定項目の減少はつまるところ、寒さを感じると、排尿の間隔が短くなり(=頻尿)、排尿量も減って膀胱の容積も小さくなるということでしょうか。この測定項目の記述順序が意味を持っているのかわかりませんが、記述順序は入れ替えても良いと仮定して日本語的な順番に直すと、

  1. 寒さを感じる
  2. 皮膚上のTRPM8受容体が刺激を発する
  3. 膀胱が収縮する
  4. 容量の減少により排尿量も減少する&普段ほど溜められないので頻繁にお手洗いに立つ

といったところでしょうか。

頻尿へのアプローチ

これまでの研究から,頻尿の機序は交感神経を介したものであることがわかっています。そこで,頻尿対策をご紹介します。詳細は何度も繰り返しになりますが,
http://s-igaku.umin.jp/DATA/64_01/64_01_01.pdf
を見てください。

お手軽な対策法

冷え性の人は頻尿の傾向にあるらしく,また冷え性の人が実際に冷えているのは足先なんだそうです。ということは…

⑦ それでは,冷えた足を温めると頻尿は改善するのでしょうか?
答え:改善します。
末梢循環を改善する運動,つまり,ヒンズー・スクワット,つま先立ちを繰り返す運動を2週間継続
してもらいます。2週間後に,アンケート調査を行うと,症状は有為[「有意」の間違い?]に改善しました。

はい,足先を温めましょう!足の指を使う運動をして血液をガンガン流すことで改善していくようです。

投薬療法

1週間に一回以上尿意を堪え切れなくなる(尿意切迫感に耐えられない)過活動膀胱に対する投薬療法です。

抗コリン系薬剤

副交感神経を抑える薬剤です。がしかし!しかしですよ,効果はなかったのです。

αブロッカー

交感神経を抑える薬剤です。寒いと血圧が上がるらしいのですが,それはつまり交感神経が優位になるということを意味します。これまで書いてきたように,寒さは頻尿又は過活動膀胱を引き起こすので,頻尿や過活動膀胱は交感神経が優位な状態で起きていることになります。なので,交感神経を抑えることで頻尿又は過活動膀胱が改善するそうです。

ボツリヌストキシン膀胱壁内注射療法

この治療法は鳥取大学が国内で最初に開発した*8ものらしいです。
治療は次のように行われるようです。

膀胱の筋肉に細い針でボツリヌス毒素を神経因性過活動膀胱の場合は300単位を30箇所に分けて、特発性過活動膀胱の場合は100~150単位を10~15箇所に分けて注射します。手術時間は5~15分程度です。

案外手軽なんですね。
ボツリヌス毒素の注射は眼瞼痙攣などの治療に使われているイメージなのですが(前にどこでそんなことが書いてあるものを読んだ)、過活動膀胱の治療にも使われていたのですね。

おわり!

調べてみると案外面白いですね。そもそも寒冷下における頻尿はいまだにその機序が解明されていないという衝撃の事実が分かったところで満足したので終わります。
頻尿気味の人は足先を温めることが重要です!

*1:ふざけて書いたものだが、 http://s-igaku.umin.jp/DATA/64_01/64_01_01.pdf の⑤や「寒いところで膀胱が反応しがち問題」での実験をみてもらうとわかるように、気温が低ければよいというわけではなく、短時間だけ「寒っ」と感じることが重要である。やがて体が寒さになれるためである。

*2:カプサイシンのバケモン成分。wikiによれば、トウガラシの辛み成分の計測値であるスコヴィル値が純粋なカプサイシンの約1000倍、ハバネロの3万2000~16万倍程度である。なぜこんなに幅があるのかは謎だが、辛さを計る単位ではかなり強烈な値を示している。この成分は鎮痛性を示すらしく、現在鎮痛剤に使えるように研究されているらしい。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%82%B7%E3%83%8B%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%A9%E3%83%88%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%B3

*3:膀胱排尿筋は平滑筋、すなわち不随筋である。平滑筋は人体器官の「壁」によくみられるものらしく、膀胱以外では血管や子宮などを構成する筋肉である。そして膀胱は3種類の筋肉:排尿筋、内尿道括約筋、外尿道括約筋があり、随意筋は外尿道括約筋のみである。つまり、ここの筋肉を自分でコントロールできなくなると失禁するということになる。意外と複雑なんですね。 www.kyowa-kirin.co.jp

*4:http://s-igaku.umin.jp/DATA/64_01/64_01_01.pdf の④を参照されたし。

*5:調べてみたが、S100蛋白のことを指していると思われる。そしてS100AやS100P、S100Bと複数種類が存在し、細胞や神経の機能に関わるものである一方で、様々な疾病と関係があるとされており、炎症マーカとして使われているらしい。が、よく分からない。 S100タンパク質 - 脳科学辞典

*6:これはペプチドホルモンのことで、骨形成に関与するホルモンであるが、尿中にカルシウムとリン酸を排泄するように促進する働きもする。というものの、生理的用量(自然に分泌される量のこと?)ではむしろ腎臓にカルシウムの排泄を減らすように作用するらしい。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%83%88%E3%83%8B%E3%83%B3 そもそもペプチドホルモンとは何かという話だが、これは、mRNAの鋳型を基にアミノ酸が結合してできた分子のことらしい。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9A%E3%83%97%E3%83%81%E3%83%89%E3%83%9B%E3%83%AB%E3%83%A2%E3%83%B3

*7:感覚神経の一部に発現しており、冷刺激受容体として、冷刺激の受容とそれを神経中枢に伝える役割を担っている。 www.nips.ac.jp 参考: http://www.nips.ac.jp/thermalbio/handbook/1-9v2.pdf

*8:鳥取大医学部器官制御外科学講座腎泌尿器学分野 www.med.tottori-u.ac.jp

「両」のあれこれを調べてみた。

こんにちは。
先日はまさかの通信落ちで高速通信のありがたみを思わぬ形で感じましたね。

今回はタイトルにもある通り、「両」について調べてみました。というのも、「両」という電車の単位をみて、何で「両」なのかとふと疑問に感じたからです。「両」って漢字の作りからして電車と関係なさそうじゃないですか。特に参照先を書いていない場合、ウィクショナリーを参照しているので、内容の正確性は保証しません。

「両」

まず前提として「両」は天秤を釣り合わせる状況の象形文字で「対になっているもの」という意味(「双」と同じ意味)があります。

電車に使う場合

電車の単位として用いる「両」は正確には「輌」です。「輌」は常用漢字ではない*1ので「両」を使用しているそうです。では「輌」とは何かという話になりますが、これは会意文字と形成文字の性質を併せ持った漢字です。会意文字は既存の漢字を組み合わせ意味も組み合わせた漢字を指し、形成文字は意味を表すパーツ(意符)と読みを表すパーツ(音符)の組合せで作られた漢字を言います。
「輌」の成り立ちを見てみると、「車」+「両」であり、読みは「りょう」です。「車」は軸の両端に輪がついている様子を表す象形文字であり「軸を中心に回転する輪」(「乗り物」という意味はここに由来しているはず)を意味しています。これに「両」を組み合わせると、「輌」という漢字は「車輪が対になっているもの」という意味でその読みを「両」から取ったものだとわかります。
ところで同じ車輪が対についているものである自動車はなぜカウントに「台」を使うのでしょうね?

貨幣単位の場合

かつて貨幣単位に「両」がありました。*2この貨幣単位としての「両」は元々度量衡の単位であり、質量の単位が時代とともに貨幣の単位に変化したという経緯があります。度量衡の単位としての「両」に関する記述は後漢の『漢書 律暦志』に見られます。
『斗酒なお辞せず:中国度量衡単位の変遷』(加島・2007)*3でこのように書いてありました。

淮南子・天文訓》に“12銖 は”半両に当たり、衡に左右有り、之を倍して24銖を1両と為す”とあり

なお、『淮南子』は前漢時代の思想書・論集です。そして、単位の由来と進法に関してこのように書かれています。

漢書・律暦志》では質量単位名称と進位について次のように解釈している:
“24銖を両と成すは24気の象也、16両を斤と成すは四時に四方を乗ずる象也、30斤を鈞 と成すは1ヶ月の象也”
つまり、24銖で1両とするのは、1年を立春立秋清明啓蟄夏至冬至など24節気に分けてある象徴である。

…結局「両」ってどこからやってきたのだ???
この質量単位としての「両」はやがて日本に輸入されましたが、中世には質量と額面との乖離が見られるようになりました。大宝律令延喜式に定められた金1両に対する銀貨の匁が時代とともに変化したためです。
江戸時代に入ると、「両」を基軸とすべく幕府が甲州金の単位である4進法単位を公定しました。また、幕府が両替用分銅の鋳造を後藤四郎兵衛家にのみ許可し、この分銅の基本単位が「両」とされました。この当時は秤量貨幣の時代で、取引のたびに天秤で計測して等価交換を行っていたために両替用の分銅の統一は極めて重要でした。
明確に「両」の起源・由来について書いてあるものがなかなか見つからないですが、上記のことを踏まえて考えると、「両」の由来は、秤量貨幣時代の金貨・銀貨の両替に用いられた分銅の単位から来ていると考えられるわけです。というか、多分そうなんですが、明言しているものがないのです。
「尺」*4や「斤」*5に関しては明確に起源を記述しているものが見つかるのですが、「両」はなかなかないですねぇ…

疲れた…

「両」って結構歴史のある単位だったんですね。
秤量貨幣はつまるところ物々交換なわけですから、確実な等価交換のためには質量が重要だったということで、「両」が通貨単位となったのでしょう。
完全にどうでもいいことなのですが、脚注内での引用は「>>」「<<」が消えないのですね。脚注内で引用する必要性がないからでしょうかね。通常は引用に対して脚注を付けるのであって、脚注に引用をつけるわけではないですし。
まあ何はともあれ、文章は錯綜しましたが疑問は解消され満足したのでここらへんで。

*1:ここを参照。 joyokanji.info

*2:完全に余談ですが、4分の1両が「分」、さらに4分の1「分」、つまり16分の1両が「朱」という単位です。4進法なんですね。この4進法の単位体系は甲斐武田氏甲斐国内での使っていたものを江戸幕府が参考にしたものです。 www.town.minobu.lg.jp 『戦国時代から江戸初期の甲斐国衡制』(西脇・2015) 戦国期から江戸初期の甲州金と甲斐国衡制 - 国立国会図書館デジタルコレクション

*3:国会図書館のデジタルコレクションからpdfファイルで見ることができます。 斗酒なお辞せず : 中国度量衡単位の変遷 - 国立国会図書館デジタルコレクション

*4:前出の加島の論文より。>> “尺”という漢字は親指と人差し指を物体に当てた広げた形の象形文字である…(中略)…秦漢代になると、尺度の標準は人体から、一定音律の笛の長さは一定なので、その笛“ 黄鐘”の長さを1尺の標準とし、その笛に収まる中ぐらいの黍100粒を横に並べると同じ長さになるので、これを補助とした“黄鐘累黍”を標準とし、1尺は約23cmとなった。 <<

*5:同じく加島より。「斤」は木を割く道具「おの」のことである。>> 質量単位“斤”も生産工具の名称から取っている。《説文》に“斤は木を故く斧也”とあり、物々交換が経常化した後、斧の質量を借用して質量の単位とした… <<

瞬きができる着ぐるみのお話。

こんにちは。そろそろオリジナルのあいさつを作ってみたいと思う今日この頃です。

先ほどTwitterでネズミの国の支配者のgifが流れてきてふと思ったのですが、着ぐるみの瞬きってどうなっているのでしょうか。「ディズニー 着ぐるみ 労災」は検索NGワード入りも近い?

考えてみると、例えば、頭を下に向けたとき又は傾けたときに目が閉じるという仕組みなら作れそうですよね。紐と瞼を繋げておけば、姿勢に応じて紐が引っ張られたりゆるんだりして瞼を動かすことはできそうです。アナログすぎますかね?モータとか使ってしまうと音や排熱の問題がありそうな気がするので案外アナログだと思っているのですが…
ということで、気になったので調べてみました。
主に質問掲示板からの回答ですが、3つほどに回答の方向性が分かれています。質問掲示板な時点でまあアレ

  1. ワイヤ等が中に通してあり、着ぐるみの中の人間が操作している。
  2. 紐を着ぐるみの外部から操作している。
  3. 中に人間など入っていない。

説1:内部から操作している

着ぐるみに中にワイヤが通してあるという、予想と方向性の同じ回答がありました。ただこの場合、着ぐるみの中で操作する際に手にワイヤを持っていると動きが不自然になるのではないかという疑問が生じます。
otasuke.goo-net.com
そしてYouTubeにありました。2’50”付近からですが、ケーブル状のものを映しながら「目が動く」と明言しています。

着ぐるみの中身を特別に紹介!頭の中の部分はすごいです。

説2:外部から操作

瞼や耳などに紐を付けてそれを引くなどして操作しているというものがありました。ラジコンを用いている場合もあるという驚きの回答もありました。カメラに映らないようにしないといけないですし、動き回る子供向け番組ではなかなか難しそうですね。
回答は先ほどと同じところにぶら下がっています。
oshiete.goo.ne.jp

説3:中の人間?そんなものはいない。

夢をぶっ壊さない、慈愛に満ちた説です。ただ知恵袋にベストアンサーとして載せられているのでお察しです。質問掲示板は2chより信用できない。
detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

ちなみに

中の人間の顔の動きを読み取って着ぐるみの表情にリンクさせるという技術もあるようで、12年の記事ですがこんなものを見つけました。
nlab.itmedia.co.jp
仕組みとしては、赤外線を顔に向けて照射する小型の装置を付けてその反射率をもとに顔の動きを再現するもののようです。
首都大学東京の研究室の実績にも確かに掲載されています。*1
論文も読めるので読んでみました。
http://www.interaction-ipsj.org/archives/paper2012/data/Interaction2012/interactive/data/pdf/2EXB-38.pdf
人間が装置を装着して着ぐるみの中に入った状態が図8にあります。
デモ映像もありました。このような仕組みでの排熱事情はよく分からないので、排熱が問題にならなかったのかが気になりますね。
電磁石などを用いた場合には長時間連続稼働させるみたいな場合でなければ排熱は大丈夫なのでしょうかね??

非接触顔面入力で装着者の顔の動きを再現する着ぐるみ #DigInfo

他にも、目を液晶パネルにしているものがありました。どんどん本題の「着ぐるみの瞬きの仕組み」からは脱線している…
けもケット出ました/まばたき構造現状gentou.wordpress.com

問題点としてやはり排熱があげられています。ただでさえ暑いはずなのに排熱の暑さが顔面にもろに来るなんてたまったもんじゃないですね…

ところで

着ぐるみの価格っていくらすると思いますか?
オーダーメイドで36万円からですって。相場がわからないのでこの価格がどの程度なのかわかりませんが。
kigurumi.co.jp

と思って比較サイトを探してみたところ、こんなページを見つけました。
time-share.me
どうやら先ほどの着ぐるみのオーダーメイド価格は安い方みたいですね。ここに載っている金額は50万前後です。たっけぇ…

たっけぇ…

で、結局は

内部からケーブル状のもので操作をするというやり方が確認の取れた事例でした。*2
この内部での操作において、自分の手を使うのかモータなどを使うのかで分かれるところですね。
外部からの操作は事例が見当たらずです。

*1:国内学会(査読・審査あり)の10 教員紹介 :: 串山 久美子 | 首都大学東京

*2:「着ぐるみ まぶた」などでググると趣味で作っている人たちのブログなどが出てくるのでそれを参照

Perfumeの好きな曲の話。其の弐

こんばんは。
前回,Perfumeの好きな曲を思いつくままに語ったわけですが,書いていたら止まらなくなったので今回第2弾として書きます。今回も例により思いつくままに書きます。『ポリリズム』『チョコレイト・ディスコ』『レーザービーム』はあえて書くまでもないので,今回は入れていません。あれを嫌いな人は多分いない。
前回のエントリはこちら。
make-a-progress.hatenadiary.jp

Star Train

Perfumeファンなら間違いなく泣く曲。MVはPerfumeの歴史をなぞっていきます。そして何より歌詞ですよ。ここでもPerfumeの歴史が歌われているわけですよね。本当に泣けてきます。
「気づいてくれる人がいる 誰も見向きもしない 肩を組んで笑ってきた 僕らはきっと負けない」
なんて完全に初期のPerfumeのことですね。
歌詞とMVで完全に涙腺崩壊です。「I don’t want anything…」の歌声と3人で歌っているところを見ると泣くしかない。これからも頑張ってほしい。

GLITTER

MVの衣装がとても可愛い。ブリブリした胃もたれのする可愛さではなく,クールさと可愛さのバランスがとれた可愛さ。青系が似合うね。
イントロがザ・Perfumeって感じがして好き。こういう感じの曲をもっとガンガン出して欲しい。中田さんお願いします。3人の声とエフェクトのバランスもとても良くて,メロディにテクノ感を積み声は生声感を残した感じなのでテクノ苦手な人でもとても聴きやすいと思う。
この曲のMVは3人の表情がすごく特徴的だと思っている。他の曲に比べてもかなり表情豊かな気がする。
3’28”〜から3人が八咫の鏡みたいな丸い鏡に光を反射させるところがあって,ここではかしゆか(3’39”)の表情に注目してほしい。
完全に余談ですが,2’16”〜くらいからの身体を波うたせるようにしならせるダンスを見て,この人たちは格闘技のテク面はすぐ上達しそうだなとか思ってしまいました。

無限未来

今年最初のシングルで,『ちはやふる』シリーズの主題歌。多分紅白で歌う曲。曲の入りからしてピアノが美しくグッと引き込まれる。時折入る低音がたまらない。0'15"からののっちの歌っている表情は心を綺麗にしてくれる。0'36"付近のかしゆかなんて筆舌に尽くしがたい尊さ。美しい。そしてかしゆかのダンスがシルエット的に映されるシーンがたびたび入るが,これはやばい。シルエットでさえ美しい。なんだあの美しさ。外国人かと思った。あ〜ちゃんは髪型も相まってカッコいい。1'51"からのかしゆかとのっちなんてやばい。あまりの尊さに目が追いつかない。2'16"のあ〜ちゃんまじでかっこいい。そして続くかしゆかの斜め下からのカット。心臓止まるよ。美しい上にかっこいいまで積んできた。そして輪をかけるように2'33"の夕暮れを背景にしたかしゆか。誰がどうみても女神。そして最後に3'36"からののっち。最後にとどめを刺しにきている尊さ美しさ。
FLASH』のときのように衣装は黒でシック目。ところがこれが似合う。『FAKE IT』のようなアイドル感ある衣装や『ワンルーム・ディスコ』のような部屋着チックな衣装は可愛さ全開だが,黒のシック目の衣装は尊さが爆発する。ダンスのキレや曲の雰囲気もあって,ただでさえ美しく尊い表情が一層際立つ。

FUSION

東京・ロンドン・ニューヨークで3人が同時に,独立にパフォーマンスしたものをdocomoとコラボして合成&配信した企画で有名な曲。3人の完璧なダンスにより,世界3都市に離れ離れになっていたとしても,リンクするという神業を成し遂げました。この曲の魅力はなんといってもダンス。世界3都市でのダンスを配信した時はピラミッドみたいなオブジェの中で踊りそれを合成する演出をしていたが,reframe では光と影の素晴らしい演出がなされた。曲やダンスがカッコ良さをカンストしているため,そこに演出を加えると目が追いつかなくなる。素晴らしい。reframe の演出は本当に素晴らしかった。

微かなカオリ

氷結のCMに使われた曲。『レーザービーム』のカップリング曲だが,こっちはかなりアイドル感がある。「ねぇフワッと香る ヒミツの恋に」は絶対聞いたことあるはず。そしてレーザービームはダンスナンバー感が強いが,こっちは3人が白い衣装を着てアイドル感の強い歌。この一曲でそこら辺の有象無象のアイドルはボコれる。それくらい可愛い。この曲も3人とても可愛いのだが,あ〜ちゃんの可愛さがカンストしてしまっている。これは人知を超えている。0'51"〜の笑顔からのウィンクあ〜ちゃん。開始1分経たずノックアウト。続いて1'00"〜の部屋の向こうからこっちにきてスマイル&ウィンクあ〜ちゃん。心臓が止まりかける。『ワンルーム・ディスコ』のときもウィンクしているけど,あれも尊かった。あ〜ちゃんのウィンクは世界を救うよ。その12秒後にシャボン玉を見て「あ〜」ってなるあ〜ちゃん。ちょっと最初からあ〜ちゃんの可愛さ爆発シーン多すぎませんかね。心臓もたないですよ。そしてのっちとかしゆか尊いシーンがあり,2'12"〜のあ〜ちゃん。はい。尊い。可愛い。頂きました。何あの可愛さ。そして2'59"〜の3人で車の中のシーンね。何あれ。やばくないですかね。女神の花園。そしてそれに続いてあ〜ちゃんのシーン。切なそうな顔しながら歌っているあ〜ちゃんを見て可愛い美しい尊い以外の感情を抱くことはできない。続く3'46"〜。頂きました!あ〜ちゃん振り返りからのスマイル。完全に制圧されました。恐ろしい可愛さ。そしてそのタイミングで「ねぇフワッと香る」と入ってきます。何もかもが完璧。と思っていたら最後に爆弾が。4'21"〜ですよ。やっっっっっっばい。心臓止まった。このMVで頻脈による不整脈になっても許せるよね。

Let Me Know

MVの最後3人がバスを待つシーンで,あ〜ちゃんがストレッチを始めそれを真似たのっちが「ぱきっ」っていう曲。意味わからないと思うので,MVを見て。のっちが笑うところがとにかく癒される。
MVには3人をそのまま子どもにした見た目をした子役が出てきて,途中まで一緒にバスに乗っているが,最後には大人Perfumeがバスを降りて,子どもPerfumeが車内に残る。そしてバスを降りた大人Perfumeはバス停で踊り,車内から子どもPerfumeがまるで将来の自分たちをみているかのような憧れの眼差しで見ているという構図になる。最後にあ〜ちゃんが鍵を子どもに渡して微笑むことでバスは発車する。子どもはバスの後方の窓から3人を見つめ,大人はそれを見送るというシーンとともに曲が終わる。あのバスはどこにいくのだろうか。あの鍵は何なんだろうか。
非常に物語性の強い一曲というかMVである。

だいじょばない

すごくリズムがクセになる一曲。聞いているこっちのテンションがぶち上がるので確かに「だいじょばない」。テクノ感とアイドル感が絶妙にマッチしていると思いますね。この時期の曲にしてはエフェクト付いているのに声が生声っぽく聞こえるくらい自然(中の人だけ?)。しかも歌詞も妙に等身大というかリアリティがあって良いですね。
騙されたと思って聞いてください。

Butterfly

曲の入りはちょっとミステリアス。そしてゴリゴリなテクノ感。唇が3人ともプルップル。雰囲気的にはYMOっぽい。好きな人は多分すごく好きになる。苦手な人はとことん苦手だと思う。中の人は好きです。だからこそここに書いているのだけれども。

Dream Fighter

「遥かこの」のタイミングで全員で「さーきまでっ!」って言ってブチ上がりにぶち上がる曲。これも割とテクノ感が色濃い。あと普通に元気が出る。中の人的にはサビ前の「このままでいれたら…」の横スライドダンス,サビの「終わりのない旅をするのは…」のところのウォーキングみたいなダンス,同じくサビの「諦めない強さをもっているから」で足を上げてグリッとやるところがめっちゃ好きです。
と書いていたらちょうどこの曲が流れ始めた。
ワンルーム・ディスコ』と並んでいわゆる応援ソングの2大巨頭だと思う。あと間奏の入れ方が天才的な曲だと思う。ひと段落しそうなところで間髪入れずに盛り上げてくれる。そして「遠い遠い遥かこの」までじわじわじわっとして「さーきまでっ!」を最高にぶち上げられる曲。この曲もどことなくPerfumeの(この当時までの)軌跡を歌っているような気がする。

Night Flight

曲が良い。これは聞いて欲しい。イチオシの1つ。めっちゃ好き。イチオシが複数存在したらイチオシではないのでは…
この曲については語れば語るほど蛇足になるので,ごちゃごちゃ書くよりとにかく聞いて欲しい。その上でちょっとだけ書くと,曲そのものは少しゲーム音楽っぽさもあるテクノ調。そして声もガンガンにエフェクトかけてる。だがそれがいいのですよ。エフェクトかけるのことで,マイクを通した声のようになり一層CAさんのイメージに3人が近づくわけです。しかもダンスにもそれが反映されていて,度々マイクを口元に持ってくる動作をしながら歌っており,さらにお辞儀をする姿勢をとったりもします。最後なんて完全にお見送りのCAさん。搭乗したい。

スパイス

テレビ番組オンタマのイメージが強い。目にしたことがあるからなのだろうが,イメージを持っているくせに覚えていない。
「知らない方がいいのかもね」っていうワンフレーズがとても印象的。曲の雰囲気とペースが好き。耳に優しいというか聞いていると体を包み込まれて沁み渡る感じがする。聴くプロテインなのかもしれない。

おわりに

年末ライブのセトリぶん回しながら思いつく限りを書いてみました。
アイドル路線から始まってテクノポップの道を突っ走り,それが『ポリリズム』でついには実り,今に至るまで数々の素晴らしい演出とダンスで彩られた曲を送り出してくれているPerfumeはいいよね。やっぱり。最近は当初のテクノ路線よりもダンスナンバー色の方が高まっている気がしますが,ダンスでは尊さが爆発しているので全く大歓迎です。
テクノポップユニットとかテクノポップアイドルみたいに言われるけど,やっぱりPerfumePerfumeという1つのジャンルでありブランドだと思いますね。えぇ。
今度は気が向いたら志方あきこさんの魅力について語るかもしれません。すごくいい曲が多いので聞いてみてください。

エバンジェリスト養成講座に行ってきた話。

こんばんは。
今日は講演会というか講座に参加したお話を。
エバンジェリスト養成講座に参加してきました。講師はMicrosoftエバンジェリスト西脇資哲 氏です。
尊敬する人の1人で,この講座は非常に濃厚でした。めっちゃくちゃ濃厚。ハーゲンダッツ並み。

参加理由

興味とノリ。西脇さんがとてもおもしろい人物に映っていたこともあり,話を前々から聞いてみたいとは思っていたが,都合が合わないことが多々あった。そんな中ようやく都合がつく日程でのイベント開催とあって速攻で応募しました。
中の人は西脇さんを尊敬しています。エキスパートofエキスパートだと思っているので。

参加者層

圧倒的に社会人。おそらく学生は数えるほどしかいなかったのでは?そもそも学生らしき人間を見つけることさえできなかった。

西脇さんの印象

予想通りというか予想以上に面白い方。
ITに関することは当然のこと,人間の心理に関して非常に詳しそう。話が進むにつれて,「確かに西脇さん,それやってたわ」っていうものが多くて,伏線回収していく感じで引き込まれた。
会場入った時に出入り口側の壁で会場を眺めていたところを見て「うわっ本物!!!」とテンション上がった。

どんな内容なのか?

プレゼンのテクニックについて。
これ以降は有償内容なので言及しません。

結論

何かを極めた人間は強い!!!
西脇さんのキャリアパスを見て思う。
あとやっぱり自分の知らないことをよく知っている人間は面白い。
何より,めっちゃお役立ち情報満載。めっちゃ濃厚な時間でしたね。

Perfumeの好きな曲のお話。

こんばんは。
ここ最近ひたすらPerfumeの曲を聴いているので、今回は中の人の独断と偏見で選ぶPerfumeの好きな曲について語る回です。ここ最近やたら聞いている理由はまたどこかで話すとして、今回は好きな曲をグタグタと語るシリーズ一回目ということで。
ランキング形式にしたいと思っていたのですが、どの曲も好きすぎて甲乙つけ難いのでひたすら列挙します。

思いついたままに書くのでリリース順とか全く関係ありません。そしてシリーズ化します。

Future Pop

最新版アルバムの表題にもなっている曲。歌がものすごく聴き心地の良い感じになっている。最初の歌い出しや1'30"〜がとても綺麗。そして何よりMVがすごく印象的。最初に3人が降り立つシーンでは、国際展示場らしき建物が植物に埋もれている。女神降臨。何が良いって、最初に3人が降り立つときのあ~ちゃんとかしゆかの髪の毛や3人の衣装のイラスト感。
未来都市に飛んだ後は、トースターからパンをキャッチしてマグカップを片手にしているかしゆか尊い。これはいけない。尊いが過ぎる。その後も車に乗っているかしゆかが美しい。かわいいを通り越している。美しい。それとのっちの横顔。あれはこの世から戦争を無くせる。揉めている場合じゃない。のっちを拝め。
3人でショッピングしているシーンは『ナチュラルに恋しよう』がフラッシュバックしてきた。そして3人で踊っているときの表情、すごく凛々しくて好き。
衣装が可愛いし、アニメ風の合成加工により、冒頭のかしゆかが降り立つシーン(0’33”付近。)なんて神々しい。植物に埋もれた世界から未来都市、そして最後は今の時代の東京に自律型飛行物(ドローンではなさそうな何か)と戻ってくる。楽曲そのものもすごく好きなんですが、映像技術にすごく興味ある。
2020年東京五輪や万博はこの曲とかTokyo Girl、Fusionに今からでも変更すべき。
この素晴らしいMVをぜひ見てほしい。

[Official Music Video] Perfume 「Future Pop」

Sweet Refrain

3人が持っている時計が自身の誕生日を指していることで有名な曲。かしゆかの髪型が可愛い。ほっっっっっっんとうにかしゆかめっちゃ可愛い。サムネでわかりますよね。音楽番組で踊っている時なんて画面割れるかと思った。それくらい可愛い。そしてメイクと衣装の感じも相まってめちゃくちゃ3人がきれい。あと3人の体幹がバグってる。直立からかがむまでの過程(人類の進化の過程みたいな姿勢)を3人でやっていて、あの姿勢を維持するだけでも大変なはずなのにひょいっと起き上がる。
MV内で3人がぐるぐるする。見てもらえれば言わんとしていることが分かるはず。でも1周するごとにアップされるメンバーは変わる。3人がジャンプしている振り付けが非常にかわいい一方で、それぞれがマネキン台に乗っているシーンでのフリはかっこいい。
中の人がエンドレスリピートしていたこともある曲。MVを何回見たことか。最後に3人が「refrain」って順番に言うところ、エフェクト効果もあってめちゃくちゃいい。この曲はとにかくMVを見てほしい。

[Official Music Video] Perfume 「Sweet Refrain」

FAKE IT

だれでも盛り上がれる曲。しかもthe liveって感じの歌。MVもそんな感じ。中毒性が異常に高い。ガンガン盛り上がれる。腕をぶんぶんしたくなる。というか勝手にぶんぶんしてしまう。
MVでここを見てほしいというのをご紹介します。結局フルになってしまった。
1'29"~あ~ちゃん
1’34”~のっち
1’38”~かしゆか
2’24”~あ~ちゃん
2’36”~あ~ちゃん
2’45”~3人のダンスとフォーメーション
2’53”~あ~ちゃん
3’16”~3人の表情
3’30”~3人のダンスと腕ブンブン
ダンスは言うに及ばずですが、それぞれが一人で抜かれるシーンでの表情、そして横顔を見てほしい。
あ〜ちゃんの表情,ばり可愛いけん。
MVを見てほしい。

[Official Music Video] Perfume 「FAKE IT」

TOKYO GIRL

ピカピカピラミッドとPerfumeタワーのMV。エレベータに乗っている3人がエレベータガール風の衣装を着ている。歌詞の「夢見るTokyo Girl」の「Girl」の部分がすごくいいんですよ。これは本当に。そして3人がタワーの頂上に着いてからの曲の盛り上がりね。曲の始まりと終わりの落ち着いた感じでありながらわくわくするメロディーがめちゃくちゃ好き。素晴らしい。
間奏の時の派手ではないけどじわじわとテンションを上げてくれる音もいい。
なおこの衣装を着た3人はサイヤ人など比にならない戦闘力をもっている。キレイ。超きれい。MVを見て確認してほしい。

[Official Music Video] Perfume 「TOKYO GIRL」

FLASH

ちはやふる』の主題歌。ダンスが半端なくキレッキレで、それでいて落ち着いた感じもある曲。衣装も背景もシンプルでパフォーマンスがより一層引き立つ感じになっている。ダンスがとにかくかっこいい。蹴りがすごくきれいです。キリっとした表情とスパッと止まる動きは鳥肌が立つくらい美しいです。この曲はエフェクトは割と控えめだけど、これはこれですごくいい。
特にのっちの表情を見てほしい。
0’11”・0’29”・1’07”・1’37”・2’39”・3’34”・3’59”が注目ポイントだと思う。アルバムバージョンもすごくいいので,iTunesで買ってください。
マジでMVを見るべき。

[Official Music Video] Perfume 「FLASH」

575

これはラップが入った曲。歌詞に5・7・5が現れることでおなじみの曲。とにかく中毒性が高い。曲調は基本的に落ちついた感じなのに、聞いているとテンションが高くなる。ラップも良いし歌詞のリズム感が心地いいし、メロディーがひたすら落ち着いていてこれを聞きながら作業したら多分あらゆるもので進捗を産める。個人的には、雨の日にリビングのテーブルに気だるそうな表情で頬杖つきながら歌って欲しい曲。テーブルにはリンゴ1個とマグカップ置いて欲しい。
あ~ちゃんが髪を下ろしていて、この髪型で切なそうな表情をしながら歌っているので、とにかくやばい。可愛いが過ぎる。とにかくあ~ちゃんが可愛いのですよ。死ぬほど可愛い。もうね、可愛いのよ。本当に。そしてのっちも前髪を下ろして分けている。最近はTVとかではあまり見ない髪型のイメージ。今とは違って前髪を下ろして流していた時期ですね。
チェックしていないということがあろうか。いやない。
※映像はofficialが見つからないので載せません。

Spending all my time

靴下ダンスがある曲。この曲も中毒性が高い。英語だらけの曲。ゆっくりコーヒー飲みながら聴きたい曲ですね。フェスで流れるとすごく盛り上がります。
手の動きが見ていて癖になる。3人でダンスするシーン(2’00”~と3’28”付近)であ~ちゃんが若干笑いそうにな(っているように見え)るのがポイント。とにかくあ~ちゃんが可愛いのですわ。メッセージ性の強いMVにも注目です。
この曲をチェックしない理由が見当たらない。

[Official Music Video] Perfume「Spending all my time」

Perfume

アイドル感全開の曲。「パッパッパッパッパッパッパフューム」でノリノリ間違いない。間違いないも何も身体が勝手が動くので、聞きながら手をパッパしてグルグルほいっほいっをしない人はいないのでは?liveで歌われるものも良いですが、音源の「イェイ」が個人的には好きです。
これをチェックせずして何をチェックするのか。
※liveでの盛り上がりをofficialではupしていないので載せません。

彼氏募集中

曲の入りは演歌チックだがすぐにキャッチーな感じになる。3人の声にノックアウトされる。可愛すぎか。
live映像を見るとわかるのですが、かしゆかの「お金持ちで」のときのあ~ちゃんの仕草と「ぼしゅーちゅー」がとにかく可愛い。
それから3分過ぎのあ~ちゃんのソロでの声ですよ。すごく伸びる綺麗な声が耳に優しい。ちなみにのっちの若干照れた感じがすごく可愛いのです。チェックせざるを得ないでしょうね。これは。
officialがupしていないので載せません。

エレクトロ・ワールド

通称「エレワ」。結構エフェクト使っていてテクノ感が強い初期時代の一曲。『ポリリズム』以前ではPerfume最強の曲。今でもライブで歌われ,その度にファンからの割れんばかりの歓声が出る曲であり,その人気はPerfumeの曲の中でもトップクラス。曲についてはこのあとつらつら述べます。ライブではダンスで足の上がる角度さえ揃っているという文字通りのシンクロっぷりが見られる。これは本当に驚きますよ。
ポリリズム』くらいの時期にPerfumeの曲だからという理由で一緒に入れて何となく聞いていた曲ですが、『リニアモーターガール』と一緒に印象に残っています。歌詞もいいよね。聞いていて元気が出るし、歌いたくなる曲だと思います。iPod nano時代に聞いていたのでなんか懐かしい。この頃はPerfumeの存在を「チョコレイト・ディスコ歌ってる人たち」程度にしか知らず流行っているアーティストの1つとして曲を聞いていただけだったのですが、妙に印象に残っています。
この頃は全体的に今よりもテクノ感を前面に押し出した楽曲が多くて、冒頭でも書いた通りこの曲は特にテクノ感溢れています。
冒頭の「この道を走り進み進み進み続けた」で「僕」が走りながらもがくイメージが表現されて一気に曲に引き込まれ、そのまま「本当のことに気づいてしまったの」から始まる3人それぞれのパートまで一気に駆け上がります。疾走感がたまらないし、この頃の3人のエネルギッシュな声にエフェクトと歌詞がぴったりなんですよね。そして「見えるものの全てが 触れるものの全てが」で少し落ち着いたように見せて「この道を走り進み進み進み続けた」でまた一気に盛り上がります。未来感あるエフェクトですが、歌詞はちょっと意味ありげな感じなのもいいですよね。 身体が勝手にリズムに乗り出します。
聞かざるを得ないよね。もはや。

[Official Music Video] Perfume「エレクトロ・ワールド」

リニアモーターガール

これも『ポリリズム』前の曲ですが、『ポリリズム』がどかーーんと流行った時期に何となく入れて聴いていました。なぜかこの曲を聴くと山手線新宿駅を思い出します。大体新宿駅あたりでこの曲を聴いていたからですかね。この曲もエフェクトの強い、テクノ感全開の曲です。『エレクトロ・ワールド』よりももっとテクノポップっぽい。
なぜかはわかりませんが、この曲と『エレクトロ・ワールド』は妙に印象に残っています。リズムが好きですね。MVではもう一生見ることのできないであろう,かしゆかの髪型を見ることができます。
聞かないという選択肢はもはやないのでは。

[Official Music Video] Perfume「リニアモーターガール」

結論

3人の声とそれにかかるエフェクトがたまらんのですわ。映像ではダンスとテクノロジーのコラボが素晴らしいのです。
ARやVRがさらに普及したら、MVの世界観に完全に没入できるようになるのだろうか。チームPerfumeの皆さん、ご検討よろしくお願いします。
立体音響とVRで世界観に没入できる日を待っています。エンジニアの方、誰かやってください。

追記

中の人はPerfumeの他にKalafina志方あきこが好きです。志方あきこに関しては知っている人に会ったことがないので、たまに布教しているのですが…
Sound Horizonも聞いています。吉田有希織田かおりがいた時代のサンホラはめっちゃ好きでした。『星屑の革紐』は名曲です。本当に好き。ご存知の方も多いでしょう、声優の黒沢ともよさんの子役時代が拝めます。彼女を初めてみたのがサンホラのライブ映像だったので、未だに声優より先にサンホラの子役時代のイメージが浮かびます。
また、東方の原曲などを聞いています。竹取飛翔やヴォヤージュ(69・70両方)、有頂天変、緋想天、東方緋想天あたりをよく聞きます。ぜひ聞いてみてください。